Fornace Curti
物語
クルティ窯は、ミラノの歴史と共に生まれ育った窯屋です。
1400年代、ミラノ公フランチェスコ・スフォルツァの妻ビアンカ・マリア・ヴィスコンティの遺言によりマッジョーレ病院 (カ・グランダ - 現在はミラノ大学)の建設が開始された時、タイルやレンガを製作したのがスフォルツァ家に仕えていたクルティ窯でした。
当時は、ミラノの中心部に窯を構えていました。何世紀にもわたるクルティ窯の波乱万丈の歴史の中で4回引っ越しをしていますが、ポルタ・ティチネーゼ地区を離れたことはなく、ずっとミラノの「窯元」として知られてきました。1400年代から現在まで、ミラノやロンバルディア地方の多くの宮殿、教会、庭園のテラコッタを制作し、改修にたずさわってきました。
カ・グランダを始め、パヴィアのチェルトーザ、モリモンド修道院、キアラヴァッレ修道院、サン・マリア・デッレ・グラツィエ、モンツァ大聖堂、その他多数の大聖堂の陶器を製造し、ミラノそして周辺の街と強いつながりを持ちながら現在に至っています。
工房には、彫刻やマイヨリカ陶器を作る芸術家たちが常に訪れていました。ジャコモ・マンズやポモドーロ等有名になった人もいれば、そうでない人もいますが、様々なアーティストと工房は密接な関係が続いてきました。現在でも、広い工場の中にスタジオを構えているクラフトマンがたくさんいます。
ミラノにいらっしゃることがあれば、ぜひクルティ窯を訪問されることをお勧めします。
レンガを敷きつめた中庭に入り、回廊、階段、煙突の間を歩くと、まるで何百年も時間が逆戻ったかのような気分になります。広い敷地にはミラノのスフォルツェスコ城に使用した天使のレンガのオリジナルから、現代の陶器アート、また何百年も伝統が受け継がれているタイルや紋章からモダンなプレートまで、そしてテラコッタの鳥から本物の鳥の巣まで、百年の時間の流れを感じられる商品が何百個(何千個)と敷地内に所狭しと並べられています。
ものつくりの好きな人なら、わくわくと心が躍ること間違いありません。
あちらこちらに置いてあるテラコッタ製品に気を取られながら敷地内を歩いていると、窯の、そして工房内にスタジオを持つクラフトマンらしき人に出会うと思います。そんな中、ミラノっ子らしくきびきびと歩く笑顔がきれいな小柄な女性がいたら、彼女が朴訥な当代アルベルトの脇でクルティ窯の顔となっているダリアさんです。
アルベルトさんは、ここで生まれ、6歳で初めて犬の陶器を作ったそうです。そのまま15歳から窯で仕事を始めますが、当時は窯入れをすると夜に何回も起きて窯の様子を確かめたとのことです。
「職人は、完璧を求めてものつくりをする。決して完璧にたどり着くことはないと知りながら」アルベルトさんが言うと重みがあります。
「Memories of Italy - イタリアの想い出」では、まずテラコッタの貯金箱を紹介します。
ローマ時代の遺跡から同じ形のものが出てくるというこの貯金箱。イタリアでは、さりげなく、おおくの家庭で目にします。オーセントリックで美しく、そのうえテラコットの自然の手触りがとても心地よい貯金箱です。
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一人で又は家族や恋人と、記念の日に貯金を始めてください。
毎日少しずつ想い出が溜まっていきます。
そして、貯金箱がいっぱいになったら、大切な人とおいしいイタリアワインを片手に乾杯しながら、トンカチで割ってください。